料理道具のプロの集まりである道具屋筋商店街が、先人の築いてきた文化を未来につないでいくために、商店街の統一ブランド「絆具」を立ち上げたのは昨年のこと。全国の商店街でも例のない取り組みを開始し、何が変わったのか。どんな景色が見えてきたのか。プロジェクトの中心メンバーたちが語ります。
MEMBER
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一文字厨器(株)
田中包丁ブランド、堺一文字光秀を販売する一文字厨器の専務取締役。伝統の道具や文化が姿を消す現代に危機感を持って本プロジェクトに参加。第一弾の商品となった天然砥石は、一文字厨器で販売されている。
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(株)和田厨房道具
和田鉄板焼き器・たこ焼き器などを扱う厨房機器の専門店、和田厨房道具の専務取締役。歴史ある道具屋筋商店街の中でも“道具マニア”として知られ、絆具プロジェクトでは第二弾の燗銅壺を職人とのコラボで実現。
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千田硝子食器(株)
千田グラス・ガラス食器や厨房機器などを取り揃える千田硝子食器の専務取締役。絆具プロジェクトでは現在、次の商品候補を大阪のメーカーと組んで開発中。歴史ある店舗の経営者だけに本商店街への愛着は強い。
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(株)ドーモラボ
岡野看板専門店であるドーモラボの代表取締役社長。前社長から事業を引き継ぐ形で外部から入ってきたこともあり、歴史ある道具屋筋の現状に人一倍強い危機感を抱く。絆具ブランドの次回商品を検討中。
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ー道具屋筋商店街の
現状への危機感が、
「絆具」を立ち上げた理由
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ー世界でも希少な
亀岡の天然砥石を、
「絆具」の第一弾として
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ー第二弾の「燗銅壺」は、
技術を持つ職人探しから
スタート
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ー各店がアイデアを出し、
未来に受け継ぎたい
道具をブランド化
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ー最初の一歩を踏み出したから、
見えてきたことがある
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「絆具」ブランド第二弾として
江戸時代に流行した
燗付け道具「燗銅壺」の
販売をスタート。
「燗銅壺」は江戸時代の大和絵にも描かれている歴史ある道具です。炭を燃やす炉部分で魚や貝などを焼きながら、その熱で同時にお酒の燗付けができ、酒席を盛り上げます。道具屋筋商店街は現代ではすっかり骨董となってしまっているこの燗付け道具に着目。「絆具」の第二弾商品として現代的にアレンジして再現することに成功しました。アウトドアや特別な日の食卓を盛り上げたいという人は、ぜひ「燗銅壺」にご注目ください。